テート美術館展 光 ーターナー、印象派から現代へ

こんにちは。
インテリアデザイナーの小林由梨奈です。

国立新美術館でやっているテート美術館展に行ってきました^^

イギリスのテート美術館のコレクションから「光」をテーマに厳選した、18世紀末から現代までの約200年間におよぶアーティストたちの作品が並ぶ企画展。

国立新美術館、めちゃくちゃ久しぶりに行ったけど

温室みたいな建物なので真夏に行くとほぼ外気温ですね🤣
全館的にはクーラー全然効いてないけど、でも展示室内は寒いくらい涼しかった⛄️




「光の画家」ターナーとゲーテ

まず入ってすぐに、展示のタイトルにもなっているターナーの作品がたくさんありました。

「光の画家」と呼ばれるターナーは、ゲーテの『色彩論』から影響を受け、直観的かつ科学的なアプローチで作品を生み出した人。

《光と色彩(ゲーテの理論) ー大洪水の翌朝
ー創世記を書くモーセ》1843年
《影と闇 ー大洪水の夕べ》/1843年

《湖の沈む夕日》1840年頃
《陽光の中に立つ天使》1846年

ゲーテは『色彩論』の中で、“すべての色彩は光と闇の唯一の組み合わせである”と主張しています。

ターナーの作品は、色彩で光と闇を自在に表現していました。

光と闇の唯一の組み合わせ“が色彩なら、それを使って光と闇をつくり出すことはできるということかな💫



啓蒙主義と科学技術の発展

ジョン・マーティン《ポンペイとヘルクラネウムの崩壊》1822年
ジョセフ・ライト・オブ・ダービー《トスカーナの海岸と灯台の月光》789年?

額縁が好き

ジョン・リネル《風景(風車)》1845年
ジョン・コンスタブル《ハムステッド・ヒースのブランチ・ヒル・ポンド、土手に腰掛ける少年》1825年

エドワード・コーリー・バーン=ジョーンズ《愛と巡礼者》1897年
ジョン・ヤング=ハンター《私の妻の庭》1899年

私の妻が庭で飼ってるこの鳥の羽みてたら

子供の頃に描いたチャボの絵を思い出した。

ジョン・ブレット《ドーセットシャーの崖から見るイギリス海峡》1871年

イギリス海峡はドーバー海峡のある海峡ですね。

子供の頃テレビでやってた海峡横断バラエティの影響でものすごく過酷なイメージがあるので、こんな穏やかな様子を見ると驚きます。

モネやシスレー、有名な印象派の画家たちも、”光”をテーマにした作品が展示されていました。

クロード・モネ《エプト川のポプラ並木》1891年

アルフレッド・シスレー《春の小さな草地》1880年
アルフレッド・シスレー《ビィの古い船着場へ至る小道》1880年
カミーユ・ピサロ《水先案内人がいる桟橋、ル・アーヴル、朝、霧がかった曇天》1903年
フィリップ・ウィルソン・スティーア《浜辺の人々、ウォルバーズウィック》1889年

フィリップ・ウィルソン・スティーア《ヨットの行列》1893年
アルマン・ギヨマン《モレ=シュレ=ロワン》1902年

オルセーにもたくさんあった印象派画家たちの作品。
やっぱりこのエリアも額縁のデザインがめっちゃ好き💓



室内におけるささやかな光の表現

《室内、床に映る陽光》

個人的にこのコーナーの作品が1番印象に残っています。

《室内、床に映る陽光》は私の写真の撮り方もおもしろくていい感じに影ができてるので写真全体に歪な線が生まれてるけど

もともとの作品を真正面から見ても、床面から建具が垂直に立ってなくてめちゃくちゃ不思議な構図です。

なにかがずっと噛み合わないまますすんでいく議論の中にいるような、不穏な気持ちになるけど

ユニークだし
また額縁との相性が最高🖤💫

室内の光の表現ってまさに建築やインテリアに関わる人にとって大事ですよね。

同じパースでも、光の表現の具合によってアピール力がまったく変わります。

中盤の撮影禁止エリアに、ターナーがロイヤル・アカデミーの教授をしていたときの図解スケッチがたくさん展示されてました。

遠近法の講義で、光の反射や屈折、影の生成を図で示してくれてて勉強になる。

美大生ぽい人たちがいっぱい足を止めてました。




光と動きの印象をつくり上げる様々な表現

最後の部屋にはわりと最近の作品が展示。

ワシリー・カンディンスキー《スウィング》1925年
ペー・ホワイト《ぶら下がったかけら》2004年

ワシリー・カンディンスキーは現実世界の表象から解放され、音楽のようにみる人の感覚に訴える芸術を追求した人。

たしかに、音楽の教科書の表紙っぽくもある気がする。

ブリジット・ライリー《ナタラージャ》1993年
ゲルハルト・リヒター《アブストラクト・ペインティング(726)》1990年

ブリジット・ライリーは、知覚の本質を追求するために幾何学的な形体と色彩を用いた人。

《ナタラージャ》は、宇宙の踊り手として描かれてきたシヴァ神をイメージした作品だそうです。

リヒターは去年の秋に企画展でたくさんの作品に出会ったとこ💓

テート美術館展、夏休みで人が多かったで相対的に多かったのかもしれないですが、絵の前で真剣に構図や色彩について語り合ってる人たちが、今まで行った美術館や展示の中で1番多かったです。

オラファー・エリアソン《星くずの素粒子》2014年

テート美術館に行きたくなった。
(テートってコナンに出てくる架空のシティ、帝都のモデルの都市ですよね😏)

東京では10/2(月)まで、そのあと大阪でも10/26(木)から実施するみたいです🤗

ご興味あったらぜひ行ってみてください💫




文豪クリームソーダ

帰りに、丸善が”旅する喫茶”とのコラボでやっている期間限定の《文豪クリームソーダ》に寄ってきました🏖

左手前が太宰治の《女生徒》
右奥が室生犀星の《蜜のあわれ》

可愛くて美味しかったです😋

ノベルティにいただいたブックカバーになっているプレースマットと、お揃いの栞のデザインも素敵だった💫

やっぱり夏と言ったら明治文豪💓
久しぶりにどっぷり読書がしてみたい気分♪




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プロフィール

インテリアデザイナー 小林由梨奈
Euphoria Design代表

京都市出身。鎌倉市在住。天秤座。O 型。
特技は 3 歳から続けているクラシックバレエ。 趣味は温泉、海外旅行、ホテルと美術館巡り、ドライブ、お酒、歌うこと、踊ること。読書、舞台・映画・ライブ観賞。同志社大学在学中、NHK 朝ドラなどに出演。その他映画出演や、情報番組の司会アシスタントを務める。 大学卒業後、一部上場企業に就職し上京。営業、アプリ開発ディレクション、商品企画、広報、社内外研修企画、 小学生向けキャリア教育プログラム企画・運営などの業務に携わる。2016年、イメージコンサルタント業務を開始。クライアントのイメージづくりやカラーセラピー講座をする中で、インテリアデザインに興味を持つ。町田ひろ子アカデミー在学中にインテリアコーディネーション業務を開始。卒業後、Euphoria Designを立ち上げ現在にいたる。

Instagram: @yur_in_a

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