こんにちは。
インテリアデザイナーの小林由梨奈です。
森美術館の『ヘザウィック・スタジオ展:共感する建築』に行ってきました🤗
ヘザウィック・スタジオは、いま世界が最も注目するデザイン集団のひとつ。1994年にロンドンで設立され、ニューヨーク、シンガポール、上海、香港など世界各地で革新的なプロジェクトを手掛けてきました。
今回の企画展では、「ひとつになる」、「みんなとつながる」、「彫刻的空間を体感する」、「都市空間で自然を感じる」、「記憶を未来へつなげる」、「遊ぶ、使う」の6つの視点から、主要プロジェクト28件を一挙公開💫
屋内展望台の大きな展示スペースに並ぶアバンギャルドな建築模型やプロダクトが圧巻の眺めでした❣️
世界が注目するデザイン集団 ”ヘザウィック・スタジオ”
入ってすぐのスペースではキュートなプロダクトがお出迎え💓
まず真っ先に目に入るのが、東京タワー東京の街、空と海をバックにたたずむ《エアロ》。
化石燃料による大気汚染物質を一切排出せずに街を走行する純電気自動車で、微細なほこりを捕集する最新のHEPAフィルターにより周囲の空気をクリーンに保ちます。
高い居住性を実現したインテリア。
シートはリクライニングし、フラットなダブルベッドとしても使えるらしいです。
すごい😍
近未来的な感じのフォルムと、どこかミッドセンチュリーな色づかいのバランスが絶妙❣️
操縦席がまったくどこにもなくて。
このまま乗ってる人が全員寝てても目的地にたどり着くのかな?
背景の東京の空と一緒に切り取ったら、まるで空飛ぶ車みたいで一層近未来感が増してますね🤣
《エアロ》のとなりには不思議な形をした銀色のオブジェ。
アルミニウムでできてて、なにか別のプロダクトを鋳型から押し出してつくるとき、はじめにグニョっと出た、本来切り捨てられる部分。
それがおもしろくて、こうしてモニュメントみたく置いてました。
かなり楽しい形をしてますよね笑
セレンディピティの産物💫
デザインのディテール写真や設計図面が、会場全体に天井のいたるところから吊り下がっていました。
これはヘザウィック・スタジオが日本の暖簾に着想を得てつくった装飾だそう。
それぞれの建築物やプロダクトの特徴的なディテールがインパクトのある構図で切り取られ、展示の期待感を強めていました。
この空間には貴重な初期作品やテスト・ピースも展示。
試行錯誤のあとが見て楽しめます。
そしてスケッチの道を進むと
ここから6つのセクションで構成されたストーリーが始まります💓
01_ひとつになる
1つ目のセクション「ひとつになる」では、”小さなパーツに宿る魂を集めて、人の心を動かすひとつの大きな空間を創出するプロジェクトを紹介。
セクションの入り口には上海万博でパビリオン・デザインの金賞を受賞した《上海万博英国館》。
うにみたい💓
これが建物の模型で、実際に上海に建っているなんて信じられない🤣
外観はアクリル製の7.5mの細い棒を6万本使ってつくられていて、先端には25万個の種子が埋め込まれています。
世界最大の植物保護事業である、王立植物園キューガーデンのミレニアムシードバンクから着想を得たそう。
王立植物園キューガーデン、ちょっと調べて見たけどめっちゃ素敵でした💓
ロンドンに行くならぜひ行ってみたい。
これは実物を俯瞰でみた映像↓
完全に発光してるビジュアル笑❣️
地面との設置面とかどうなってるんだろう。
周りの黒い包み紙みたいなのはなんでしょう🙂
これも建築の一部なのかな。
包み紙っぽすぎて、建物が飴玉に見える🤗🍬
他にもヘザウィック・スタジオが出がけたオリンピックの聖火台や
ロンドンの市バスも展示されていました。
日常から非日常まで、様々なシーンに目の覚めるようなデザインで切り込んでいってますね🤗
02_みんなとつながる
2つ目のセクションは「みんなとつながる」。
人々が自然に出会い、集まって会話が始まるような開放的な空間。
こちらはカリフォルニアの《グーグル・ベイ・ビュー》。
大学の頃にカリフォルニアのグーグル本社に遊びにいったことがあります。
それを建て替えたのかな?
その頃もすごかったけど、昨年できた《グーグル・ベイ・ビュー》は、到底現実のものと思えないくらい圧倒的な建物でした💫
こちらは模型ですが、映像では実際にこの中を歩きながら、建築のコンセプトや思いを話してくれていて
ゲームの中の映像をみてるみたいでした🤣
楽しすぎる💓
行ってみたい
こちらは大学病院に新設するセンターのデザイン。治療環境とは別に、図書館やカウセリングルームを併設した面会者を出迎えるための空間。
敷地内の緑地を損なうことなくこのセンターを建てるため、植物の生えている地表を隆起させ、庭そのものを建物に転換。
まるで地底から建物が生えてきたみたいなデザイン。
これめっちゃ好きです🌿
インテリアのムードも素敵😍
シンガポール海洋理工大学の《ラーニング・ハブ》。
大学のキャンパスなんだと思うんですけど、おしゃれすぎる商業施設のようですね🤗
こちらが実物の映像↓
巨大な円筒型のプランターをぎゅっとまとめたみたいな外観。
緑の管理が大変そう🤣
会社、病院、大学など、多くの人の集まる場に、ゆたかな出会いとコミュニケーションの生まれそうな。
コロナ禍の閉塞感の対極にある世界観の素敵空間たちでした🤗🌿
03_彫刻的空間を体感する
3つ目のセクションは「彫刻的空間を体感する」。
彫刻芸術の中に入ったみたいな体感のできる建築たち。
実物はこんなに大きくてちょっと悪魔的でもあるんですけど(アノニマスの仮面ぽくもあるし😢)
掌サイズになってみるとこんなに可愛かった💓
ちょっと応用してペン立てとかになってたら欲しい😎
彫刻的空間は上海にも
このパイプオルガンみたいな建物ほんとうにすごいんですよ🤣🤣
こうやって開閉するんです❣️
中にいるとこんな感じ↓
今まで思ったことなかったけど急に上海行ってみたい。
04_都市空間で自然を感じる
4つ目は「都市空間で自然を感じる」。
自然界のエネルギーが与えてくれる心の潤いや活気を、都市空間にもたらすことを目指して生み出されたプロジェクトたち。
こちらは上海の《サウザンドツリーズ》。
ウォーターフロントから、森に覆われた山が現れるように設計された複合施設。
1,000本以上の樹木と25万本以上の植物が、建築を覆うように配置されています。
ものすごい維持費のかかりそうな植栽計画です🤗
だけど空気も景観も美しくなるし、夢みたいで素敵💓
夜のライトアップも幻想的で
こんな場所、ファイナルファンタジーと夢の中でしかみたことがないです私。
今回の展示の中で、1番行ってみたい場所。
今年完成予定の《麻布台ヒルズ/低層部》の模型も紹介されていました。
この展示のちょうど前の窓から、まさに麻布台ヒルズが見下ろせたのが粋でしたね😏
完成したらみに行ってみよ。
05_記憶を未来へつなげる
5つ目は「記憶を未来へつなげる」。
役割を終えた建築物を、元のデザインを生かしながらも大胆に改装し、建物の持つ記憶=人々の物語を未来につないだプロジェクトたち。
個人的にはこのセクションが1番すきでした💓
《パーナム・ハウス》は1400年代に建てられた邸宅。何度も再建され現代まで受け継がれてきたのですが、2017年に火災により甚大な被害を受けました。
これはその燃えた木片を使ってつくられたもの。
陽の光を浴びて、風車みたいですごく綺麗でした。
また不思議な円筒を集めたみたいなビジュアル。
使われなくなった穀物倉庫を改築し、美術館へ。
密閉式貯蔵庫あった円筒状のコンクリートを一部そのまま残し、くり抜いて空間をつくったのでこのような形になっています。
そう聞いただけでもすごく大変そうだけど、実際ものすごい難題だったみたいです。
最後に大好きなジンの蒸留所。
”ジンの蒸留所”っていうワードも好きなんですよ笑。
エギュベルとか、修道院でつくられてたり。
修道院という場所も、そもそもすごく好きです。
夏に1人で、あまりアジア人に広く知られていないヨーロッパの地方で、運命的に出会った修道院とか、修道院を改築したホテルや美術館で、何もせずただ”いる”のが好きです。
なのでこの建物は、ぜひ行ってみたいですね。
工場として使われていた歴史的価値をもつ建物群を再生・修復してつくられました。スチルハウスの廃熱を活用し温室を維持するなど、サステナビリティにも取り組んでいるプロジェクト。
流線形のガラス温室ではジンに使う植物が栽培されています🌿
すごいトキメク💓
生まれて初めて飲んだお酒がジン・マティーニ🍸
それでジンに特別な思い入れがあるんです。
06_遊ぶ、使う
6つ目の「遊ぶ、使う」では、TEDをみながら360度回転するチェア《スパン》でくつろぐ。
駒のような形だけど、どちらに振り切っても倒れきらず、起き上がりこぼしみたいな動きで戻ってこれる安全で楽しいチェア🤗
私はずっと回ってたけど、固定して座りたければそのようにもできる形状でおもしろかったです。
それにこの展望台の眺めは最高でした❣️
時々窓の外をすごく近い距離に飛行機が飛んで、なかなか日本でここにしかない景色っていう感じでしたね。
このあたりに住んでいた頃には来たことなかったけど、非日常だと思うと急に楽しい😍
それから切手がすごい可愛かった💓
ロンドンと上海に行きたい場所が急に増えた1日でした😍
ヘザウィック・スタジオ展は明日6/4(日)まで開催中。
シティビューが素晴らしく、展示のコンセプトにもマッチしているので、お天気のいい日にとくにおすすめの企画展です🤗
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